卓越した能力と華があって、初めて才能があるって言えると思い知らされた話
もう5年くらい前の子供の習い事での話になる。
教室の片隅で子供を着替えさせていた時、その教室の最高傑作というべき子が練習をしていた。で、たまたま練習場のほうを向くと、その子がタイミングよく跳んだのだけど、姿勢の美しさ、高さ、滞空時間、飛距離、そのどれもが凄すぎる。何よりも華がありました。いい歳した大人が見とれてしまうほどに。
才能があるって、卓越していて当たり前、華や凄みも併せ持って初めて才能があると言えるんだと、思い知らされる。
そして華ってやつは持って生まれたもので、後からどうこうできるものではない残酷な代物である。最高傑作とその兄弟の違いをみて、そんなことを思った。
その後、その子の本番を何回も観る機会があったけど、自分の中では、あの練習場でのインパクトを越えるものはなかった。天才といえども最初に自分が与えたインパクトを越えるのは容易ではないんだなというか、天才だから自分の壁を乗り越えるのは難しいのか。
おしまい